上代・下代・掛率?アパレル用語から計算式まで徹底解説!

アパレル内勤の仕事
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困ったちゃん
困ったちゃん

 

掛率ってなに?

 

上代ってなに?

 

下代ってなに?

 

掛率の計算方法って?

 

アパレル業界での使われ方や計算式を解説するよ!

 

 

 

上代・下代・掛率はモノを取り扱うビジネス(メーカー・小売・店舗など)には欠かせない専門用語であり、理解しているのと、していないのでは仕事の理解度に雲泥の差が生まれるくらい重要かつ、必須の専門用語の基本用語です。

この記事を書いている私は、現役で外資系アパレル企業の内勤OLとして働いています。

アパレル業界で10年ほど働いている経験がもちろん、実際の現場からの声を最新情報としてお届けします。

掛け率ってなに?

掛け率とは上代(販売価格)に対する下代(仕入れ金額)の割合のことです

つまり、「定価の何%で仕入れることが出来るか」というのが「掛け率」であり、掛け率が低ければ低いほど、仕入れ金額である下代が安くなるので、取引先は商品を安く仕入れることができるのですす。

「御社の掛率は6掛でお願いします!」

この、〇〇掛けの部分が掛率になります。

「掛(がけ)」とは、その数字の割合という意味で、6掛であれば、6割または60%です。

モチ子の会社では取引条件をクリアした新規の取引先には55掛けで取引することが多いです!

 

ブランドによって取引条件も違ってきますが、大体どこのブランドも

 

・毎回の展示会で最低受注額をオーダーしてくれること

 

これは絶対条件です。

 

その他、既存取引先とのバッティングがないかなど、ブランドによって異なります。

 

 

掛率が高いか、低いかによって仕入れ金額が格段に変わってくるため、メーカー側にとっても、取引先側にとっても、どちらも敏感になる部分です。

そして、業界によって異なりますが、掛率は取引先によって異なることが多く、アパレル業界では55%~60%が相場になります。

・取引を始める

・最初の取引条件よりも大幅に上回る仕入れを継続する

・支払いを滞らせない(毎月必ず遅れず支払う)

・商品消化が好調

このような好条件が重なると、掛け率が取引当初より下がったりする場合もあります。

しかし、メーカー側にとって掛け率は利益を左右するとてつもなく大事なファクターなので、簡単に掛け率が下がったりすることはありません。

モチ子の会社では、実際に取引を始めたものの、請求書通りに入金しない取引先や、お金を支払わず倒産してしまった取引先も数多くあります!

 

掛売りは契約を結ぶ前に

・経営状況の確認

・事業の継続年数

・取引ブランド数

・支払い状況

このような項目を調査し、必要によっては他社の営業に聞き込み調査をする場合もあります。

 

掛売りは取引先を信頼して、安く商品を提供するので、そこを見誤ると会社にとって、とても大きな損害になるからです。

 

モチ子の知る限り、とっても有名だったセレクトショップも経営が立ちいかなくなり、数ヶ月支払いが滞り、最終的に民事再生を行った会社がいくつもあります。

 

誰もが知っているブランドやセレクトショップでも民事再生が行われている事実はあまり知られていません。

 

上代ってなに?

上代(じょうだい)は、定価金額のことを指します。

ショップでお客様に販売する金額のことですね。

定価とは、文字の通り、定められた価格のため、どこで買っても同じ金額で販売される金額のことです。

卸先であるセレクトショップも、定価を変更することは出来ません。

また、アパレル業界では上代をプロパー価格という事も多いです。

「プロパー」とは「適切な・正規の」という意味の英語で、アパレル業界では正規価格という意味で、値下げしない定価のことをプロパー価格ということが多いです。

上代・定価・プロパー価格はみんな同じ意味で使われます。

メーカー的な立ち位置であるホールセール部門では、「上代」が使われています。

 

例えば、「定価」という所を「上代」いう人がいれば、アパレル業界を含む小売業に関わっている人と考えてまず間違いない!というくらい当たり前の業界用語です。

 

モチ子の会社では未経験者の面接のときに、「上代は知っていますか?」という質問をします。

 

アパレル業界のオフィスで働くためには、知って置かなければならない基本の業界用語です!

下代ってなに?

下代(げだい)とは、取引先であるセレクトショップなどが商品を仕入れる時の取引金額のことです。

卸価格とも言います。

外資系アパレルブランドは取引先であるセレクトショップに下代金額で販売します。

セレクトショップは商品を上代である定価で販売するので、その差額がセレクトショップの利益となります。

ホールセール部門では利益は全て下代金額となるので、上代以上に重要な役割になります。

モチ子の会社では、感覚で下代を見抜ける力があるかどうかが、オフィス業務が出来るか、出来ないかを見分けるポイントになっています。

 

上代:100,000

掛け率:55%

下代:55,000

 

例えば、システムにエラーが起きて、下代が55,555円になっていたら

「なんかおかしい!」と見抜けるかどうかがポイントです。

 

オープンポジションでオフィス業務は販売スタッフにとってはとても魅力的な職種で、人気があるのですが、実際、販売スタッフからオフィス業務になったスタッフにとって、一番の難関が「下代」です。

 

「下代」と口で言うのは簡単ですが、「定価」の金額ばかりに触れていたスタッフにとって、下代金額と言うのは馴染みのない数字であり、見たことない数字の羅列なのです。

 

ポイントは下代でも、最後の数字は0であると言うことです!

 

下代が75,555円だったり、76,543円だったりした時に、

 

「なんか変!」

 

「なんか気持ちわるい」

 

この感覚があるかどうかが重要なポイントになります!

掛け率の計算方法とは?

下代が知りたいなら「上代×掛率」

掛率がわかっていて、下代が知りたい時には、下記のような計算式になります。

下代=上代×掛率

<例> 10,000円(上代)×0.6(掛率)=6,000円(下代)

0.6は掛率60%、6掛けのことですが、ちょっとわかりづらいな・・・という時は、

小数点以下の部分に“〇〇掛け”内の数字を当てはめてください!

「55掛け(55%)」であれば0.55、「5掛け(50%)」であれば、0.50のようにするとスムーズです。

モチ子は数学が大の嫌いで、算数も小数点の計算で「無理・・・」と諦めるほど・・・

 

小数点の計算が嫌いで、大の苦手でしたが、このポイントを発見して、苦手意識がなくなりました。

 

このポイントのお陰で、10年以上営業アシスタントが出来ているので、このポイントさえ押さえておけば問題なしです!

上代が知りたいなら「下代÷掛率」

下代が分かっていて、上代が知りたい時には、下記のような計算式になります。

上代=下代÷掛率

<例> 6,000円(下代)÷0.6(掛率)=10,000円(上代)

モチ子の場合、上代の計算をする機会はあまり多くありません。

 

どんな場合に必要かといえば、上代変更があった場合などです。

 

ジュエリーブランドが金の価格高騰に伴って、価格改定を行うのと一緒で、アパレル業界も原材料の高騰によって、定番商品が少しづつ値上がりしています。

 

その影響もあって、数年前の定番商品とオンシーズンの定番商品の価格が違っていることもあります。

 

そんな時に、この上代を算出する計算式を使って、上代を確認します。

 

なので、そこまで使用頻度はありませんが、アパレル業界は価格変動が比較的激しい業界なので、覚えておいて損はナイト断言します!

 

掛率が知りたいなら「下代÷上代×100」

上代と下代が分かっていて、掛率が知りたい時には、下記のような計算式になります。

掛率=下代÷上代×100

<例> 6,000円(下代)÷10,000円(上代)×100=60%

 

モチ子の経験から、地方の小さな取引先の場合、今でも複写伝票がメインで使われていて、掛け率を間違えて計算していることも多々あります。

 

わざとなのか、天然なのか、低い掛け率で計算されていて、入金もその金額しか支払われていない!なんてこともあります。

 

掛け率の計算方法が頭に入っているだけで、色々な仕事がスムーズに進むことは間違いありません。

 

ショップスタッフをすっ飛ばしてオフィス勤務を狙うなら、ショップスタッフが苦手なことを得意なことにするだけで、一目置かれる存在になることは間違いありません!

まとめ

これだけは知っていたい専門用語3語を解説しました!

・掛率とは上代(販売価格)に対する下代(仕入れ金額)の割合のこと

・掛率とは「定価の何%で仕入れることが出来るか」

・「掛(がけ)」とは、その数字の割合という意味で、6掛であれば6割または60%のこと

・上代とはショップでお客様に販売する金額のこと

・アパレル業界では上代をプロパー価格という事も多い

・定価とは、文字の通り、定められた価格のため、どこで買っても同じ金額で販売される金額のこと

・下代とは、取引先が商品を仕入れる時の取引金額のこと

・下代=上代×掛率

・上代=下代÷掛率

・掛率=下代÷上代×100

上代・下代・掛け率の基本用語は理解しておきましょう!

知っていて当然とされる用語なので、知っていて絶対に損はありません!

実際に外資系アパレル企業で営業アシスタントとして働いているモチ子が、現場から生の声をお届けしました!

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